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魚たちに出来るだけストレスを与えずに「水合わせ」するには一体どのようにするのが理想的なのでしょうか。


必要以上に時間をかけて、水温合わせをしたり水質を馴染ます作業をする前に、実はもっと大切なことがあるのです。それはあなたの水槽の水質が、今まさに移そうとしている魚たちにとって許容範囲内であるのかどうかということをチェックするということです。そしてもし大幅に外れているようであれば、自身の手で水質をコントロールしてから「水合わせ」を開始するということが重要なのです。


そのためには、まずあなたの水槽の水質を試薬等を使って調べてみる必要があります。


水質にはPH値、硬度、導電率等多くの指標がありますが、「水合わせ」において重要な指標はPH値と総硬度(GH)の値です。


本来、水温と水質が全く同じ水同士の魚の移動は、網ですくってパッと入れるだけでも問題は起こりません。しかし全く同じ水質の水というのは、そうそうあるものではないのです。水質は、水槽内に使用している底砂やろ材の種類、水草の有無や流木や岩などの飾り物によっても微妙に影響を受けています。仮にあなたが複数の水槽を持っていたとしても、どれ一つとして全く同じ水質の水槽は存在しません。だからこそ少々面倒な「水合わせ」という作業が必要になるのです。


あなたは熱帯魚店で何種類かの魚を購入された時、水槽毎に別々のポリ袋に入れられて、かさ張って驚かれたことはありませんか?何で持ちやすいようにコンパクトに包んでくれないの?と不満を感じられたことは有りませんか?「水合わせ」の重要性を知った時、初めてなるほどと納得されるのではないでしょうか。


理想的な「水合わせ」をする場合、まず最も大切な水質の指標は、酸性かアルカリ性かを示すPH値です。魚は種類によってPH値の許容範囲が異なります。大抵の小型熱帯魚はPH値が6.0から6.8くらいの弱酸性の水質を好みます。PH値は市販の試薬かデジタル式のPHメーターなどで簡単に測定出来ますので、水合わせの際にはぜひ水槽のPH値をチェックして頂くことをお勧めします。


 その際、魚が入っているポリ袋の水のPH値と水槽のPH値の差が1以内であれば、ポリ袋の中に少量ずつ水槽の水を足していき、5分位かけて袋の中の水が水槽の水で一杯になったところを見計らい、魚だけをすくい出して水槽の中へ放ってあげれば結構です。


魚種にもよるのですが、もしあなたの水槽のPH値が中性(PH7.0)を超えていた場合は、市販のPH降下剤を使用してPH値を6.5前後に調節してから「水合わせ」を始めるのが無難です。逆に低すぎた場合は、少量の水換えをしてPH値を上げてから始めてください。ここで気をつけて頂きたいことは、ほとんどのプロショップの水はPH値が低いという点です。場合によってはPH5.0以下の場合もあり得ます。ここでは詳しくは触れませんが、熱帯魚店は訳があって意識的にPH値を低く設定している場合が多いのです。


次に硬度の問題について触れてみたいと思います。京都の水道水をテトラ社のGHテスト試薬を使用して測定してみると2°dhという値を示します。この数値は、日本全国各地域によって大きく異なります。


 魚種によってはこの硬度の急変に非常に弱いものがあります。ディスカス、アロワナ、グッピー、エンゼルフィッシュ、エイ、ダトニオ、アピスト、レッドビーシュリンプ等がそれにあたります。これらの魚は、厳密には硬度も調節してから「水合わせ」を始める方がより安全なのです。基本的には、硬度の高い水から低い水へ移動さす場合が危険で、逆に低い水から高い水への移動は比較的魚への負担が軽いと考えられます。もしポリ袋に入っているショップの水の硬度を調べてみたところ、非常に高い数値を示している場合に限り、あなたの水槽の水質もある程度コントロールしてから「水合わせ」を行なう必要があります。


 総硬度(GH)2°dhの水質をそれ以下に下げる作業はとても難しいのですが、逆に上げる分にはとても簡単な作業で済みます。このことはマニアの方の間でもあまり知られていないことなのですが、総硬度を上げるには「人工海水の素」を入れれば良いのです。ほんの少し「人工海水の素」を入れるだけで総硬度は簡単に上昇します。


こうして長々とお話してみると、「水合わせ」ってそんなにややこしいものだったっけと思われるかも知れませんね。

でも誤解しないで聞いてください。


ほとんどの魚は、よほどのことがない限り簡単な「水合わせ」さえすれば、ショック死にまで至ることはありません。しかし私達プロショップには、大切なお客様に健康で丈夫な魚をお届けする使命があります。少しの手間隙を惜しんで魚の状態を悪くするよりも、メカニズムを理解したうえで、手をかけ過ぎるぐらいで丁度良いのだと私は考えています。


最近レッドビーシュリンプの飼育が流行し、水質の変化に過敏な彼らのための水合わせの方法が専門書でも解説されているのを見かけます。生体を袋の水ごとバケツなどに移してから、エアーチューブを利用して点滴をするように時間をかけて一滴ずつ水を足していくという方法です。この作業に2時間以上も時間をかけておられる方もいらっしゃるようですが、私は時間が長ければ長いほど良いとは考えていません。


肝心の移すべき水槽の水質がレッドビーシュリンプの好む水質と大きくかけ離れていたのでは何のための水合わせなのか分かりません。まず自分の水槽と袋の中の水の水質を試薬などを用いて把握し、場合によっては自身の手で水質をコントロールした上で、じっくり「水合わせ」を行なって欲しいものです。また点滴による「水合わせ」のときは、エアレーションをしていないと酸欠で死なせてしまう恐れもありますのでご注意ください。


「水合わせ」はまず水質をチェックし、調節してから、ある程度大胆に行なうことが重要だと考えています。


先日、ある熱帯魚店にお邪魔させて頂いたら、「水合わせの仕方」の自作のパンフレットが店内の色んな所に置いてありました。お客様に親切なお店だなぁと、とても好感を覚えました。手にとって読んでみると、まずPHメーターを使用して水質をチェックし、PH調整剤で調整してから水合わせをするように書かれてありました。私の考えと全く同じではあるのですが、何故か微妙な違和感を覚えたのです。


熱帯魚を飼育するには「水合わせ」が必要→「水合わせ」をするにはPHメーターが必要→PHメーターを買うには安いものでも四、五千円、いいものだと一万円は必要・・・


確かにその通りかも知れないけれど、いきなりこれじゃあハードル高いなぁ・・・初めて熱帯魚を飼育してみようと思われたお客様が、このパンフレットを読まれた時、一体どのような反応をされるのだろうか?

そこには内心、葛藤している私がいました。

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もっと知りたい!「水合わせ」・・vol.2

店長のコラム


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